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実は「野菜ソムリエ」はニックネーム、正式な肩書は「ベジタブル&フルーツマイスター」だ。最近、いろいろなメディアで「野菜ソムリエ」を見かけるようになった。喜ばしいことなのだが、「野菜ソムリエ」という響きがなんとなく耳障りがいいためか、肩書だけが一人歩きを始めている。
実際のところ、何をする人なのかあまり知られていない。野菜を食べて、原産はどこで、保存方法はこうで、栄養価はこうで、などということばかりではない。自分の考えを交えながら、野菜を取り巻く環境やまつわる話、ロマンチックな話をする方が得意だ。 歴史時事、生産、品目、マーケティング、販売促進、料理、食育…、野菜ソムリエたちの得意分野は人それぞれ。共通していえることは、野菜自らしゃべらないので、本来持っている野菜のすばらしい魅力や機能などを分かりやすく伝えるスペシャリスト、それが野菜ソムリエだ。 書き忘れていたが果物のスペシャリストでもあることも付け加えておきたい。 |
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野菜や果物を食べる時、私たちはある程度、今までの経験や見たり聞いたりした情報の中から「こういう食べ方をするのが普通」「当たり前」だと安易に料理方法を決める。
日本で生の野菜を食べるようになったのは戦後のことだ。レタスなどを本格的に栽培するようになったのは米軍の駐留後。西洋野菜の流通の歴史は意外と浅いのだ。このため「本当にこれがベストな食べ方なのか?」と考え、いろいろと試すことになる。 野菜や果物との付き合い方は人間関係のそれと、とても似ている。その人の良いところに惹(ひ)かれ、付き合いが始まり、長く付き合っていると当然嫌なところにも気付く。多少の紆余(うよ)曲折があり、付き合いがまた続く。 最初にその素材の優れているところを最大限生かす料理を考え、そのうち嫌な部分、邪魔な部分が出てくる。組み合わせや手法を変えて、それを打ち消す手法を考える。それを乗り越えると、新たな良さを発見し、新しい料理を見つける。 よく人間関係に似ているなぁと思わせられる |
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スローフード、僕にとってある意味ファストフードだ。一番美味(おい)しい時期を逃さず食する。究極のファストフードだ。
日本は南北に長い。旬が南下する物、北上する物、突然どこかに現れる物と、常に旨(うま)い物を求める高性能、高感度の〝食いしん坊アンテナ〟を常に張っていないと逃してしまう。 昔は今ほど物流が発達しておらず、情報がなかった。今では、地元で普通に食べる物がインターネットやマスメディアにあふれ、全国の旨い物に簡単にアクセスできるようになった。情報の荒波をうまく乗り越え、旨い物にたどり着く。時として見知らぬ誰かと争奪戦になったりもする。手に入らなかった時は悲惨だ。苦労したのに食べられない、 心身とも相当ダメージを受ける。 地産地消という意味では、地元で、新鮮な、旬の旨い物を消費することが正しいと思うが、作り手側としてはこんな美味しい物を誰かに食べてもらいたい、自慢したいというのも本音だろう。よその地の美味しい物をぜひ食べたいと思うのが至上の気持ちだ。 |
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